ダブステップとは英国南ロンドンのストリートで発祥したアンダーグラウンドなベースミュージックです。主にジャングルと2ステップやガラージが合わさった独特のグルーヴが特徴で、そこからまた新たなムーヴメントが派生して、テン世代のクラブミュージック、エレクトロニックミュージックの多様化に繋がりました。
トムヨークが絶賛したジェイムスブレイクを中心としたアーバンなのに内省的な雰囲気のポストダブステップ、攻撃的なエレクトロニクスなどを加えてオオバコ仕立てにしたスクリレックスなどのブロステップがその主要な例でしょう。
さらに元々テクノやドラムン畑のアーティストがダブステップに傾倒した後に再びミニマルテクノやドラムンベースとの融合した作品をリリースしたり、ジャズやディスコ等も吸収してアーバンなうたもの志向が強まったインディR&Bシーンが発生したりと大本はダブステップと知らずに聴いているアーティストや曲は意外と多そうです。
ベースミュージックなので、戦慄を覚えるぐらいの引き伸ばし気味の低音を使用したダーク目のエレクトロニクス多用の作品を個人的には好んで聴きますが、ダブテクノ、ミニマルダブがお好きなら楽しんでいただけるかと思います。
シネマティックな映像喚起型の作品も意外と多いのでエレクトロニカがお好きな方にも注目して頂きたいコーナーです。
K2レコードではそういったダブステップ、ポストダブステップ、ブロステップのCDを数多く取り扱っております。
ブリアル「ブリアル」
映像喚起型のサウンドをのせたダブステップは後のポストダブステップシーンへとのつながりを感じさせる重要作品です。
ジェイムスブレイク「ジェイムスブレイク」
単純にシンガーソングライター作品としても機能して幅広い年齢層に支持されたデビュー作!21世紀のブルーアイドソウルを感じました。
デジタルミスティックズ「アーバンエシックス」
ダブステップのオリジネーターとしてベースミュージック界隈で多大な影響力を放つ二人。強烈な極太ベースラインがとにかく気持ちよいです。
ラスコ「OMG!」
ダブステップ界を代表するチャラ気ぶりでメジャー感に徹した作品は賛否両論を巻き起こしました。ダブステップとブロステップの中庸を行く一枚。
ベンガ「ダイアリーオブアンアフロウーマン」
スクリームやデジタルミスティックズの二人と共にダブステップ黎明期から活躍してきたオリジネーターのひとり。ジャジーでスタイリッシュなデビューアルバムです。
ピンチ(シャーウッド&ピンチ)「レイトナイトエンドレス」
ミニマルダブ寄りのダブステップ作品でディープなサウンドを聴かせてくれるダブステップ×テクノの第一人者がニュールーツの帝王エイドリアンシャーウッドと組んだデンジャラスな一枚です。
アクトレス「スプラッシュ」
ダブステップとテクノを繋ぐ秀作としてよく取り上げられるヴァラエティに富んだスリリングさに唸らされる一枚です。
スクリレックス「リセス」
もはやブロステップというよりEDM界の寵児となった彼のEP2枚を経てのデビューアルバム。
サブトラクト「SBTRKT」
ジャズドラマー出身ならではのセンスの良さでアーバンでジャジーなうたものダブステップ作品を披露。ジェイムスブレイクには及びませんが幅広い層に人気です。
シルキー「シティリミッツvol1」
攻撃的なダブステップが苦手な青年が作ったジャジーでソウルフルな美麗トラックは、もはや裏路地感皆無のムーディーさが漂い、ダブステップの新機軸を示しました。