カテゴリー別アーカイブ: 女性ヴォーカル

ダンス路線から「ヴォーカリスト」路線へ、テイラーデイン「キャントファイトフェイト」

日本ではちょうどバブル期、前作「テルイットトゥマイハート」が大ヒット。

ユーロビートの前進ともいえるハイエナジー系の歌姫な印象でしたが、今作「キャントファイトフェイト」ではジャケット写真からも察せられるようにロックな曲が増えて、パンチの効いたソウルフルな歌声で姉御肌全開!

包容力たっぷりの伸びやかな声のバラードに浸ってみてください!

聴くたびに名盤度が増していくジュディシル「ジュディシル」

71年のセルフタイトルアルバム。

軽やかに流れていくフォークサウンドに時折崇高な瞬間がどの曲にも存在します。

それは彼女の美しい声だったり、クラシック音楽や宗教音楽にも通じる絶妙なフレージングや音の流れだったりで、聴く度に優しい気持ちに触れたような気分にさせられます。

マットビアンコ「探偵物語」のヴォーカルはバーシアなのです

今なお現役で活動するマークライリーのユニットのデビューアルバム「WHOSE SIDE ARE YOU
ON?(探偵物語)」です。

この時は凛とした歌声が印象的なバーシアが在籍していました。

男女ボーカルと粋なアレンジ、異国情緒っぽい爽快なノリは今でも海岸線のドライブにぴったりです!

いわゆる、ザ・隠れ名盤なパトリシアスコットの「ONCE AROUND THE CLOCK」

ステージに立っている姿を見るだけでウットリしてしまいそうな色香漂う美人さんの59年の作品です。

ダイナミックな演奏に負けない張りのあるリズミカルな歌唱、色っぽい低音とかわいらしい高音ボーカルを曲によって使い分けたりして、歌の楽しさを存分に味わわせてくれます。

フィルウッズのソロも聴きどころ!

軽快さを感じるベティベネットのヴォーカルアルバム

上品で巧みなボーカルと、軽快さと気品のあるビッグバンドサウンドでモノクロの洋画を観ているような気分にしてくれる55年の作品です。

当時の夫:アンドレプレヴィンを筆頭に、ショーティーロジャースやバーニーケッセル、フランクロソリーノ、シェリーマンら錚々たるメンツが参加しています。

クリスマスの曲が素敵です。

雨の日が待ち遠しくなる?スー・レイニーの「雨の日のジャズ」

印象的なエメラルドグリーンのジャケット、つい気になってしまう情緒的な邦題も素敵な60年の作品です。

とても10代とは思えないしっとりとした情感豊かな歌声、雰囲気のあるフルートなどのサウンドを生かしたアレンジもゴージャスかつ上品で、これを聴いていれば雨の日もゴキゲンに過ごせそうです!

「ヤズーの歌姫」だけでは終わりません

ド迫力のソウルフルな歌声でいまなお本国英国では人気のシンガーさん。昔のドヤ顔のジャケットが声の雰囲気と合ってて、今人気の同じ英国のア○○さんとちょっと被ってるかも。

彼女はデペッシュモードのヴィンスクラークとのバンド、ヤズーのシンガーとしての方が日本では有名かもしれません。

実験的ながらも洗練されたシンセのひんやりエレクトロニックサウンドと熱さとクールさが同居するアリソンの歌声の塩梅が絶妙で、躍動感のあるエレクトロニックポップを聴かせてくれました。

タニヤドネリーと言えばベリー?

クリスティンハーシュとのスローイングミュージズやキムディール(ピクシーズ)とのブリーダーズでもお馴染みのタニアドネリーのバンドです。

今までもちょこちょこベリーとして再結成ライブやソロ活動をしていましたが、23年ぶりにアルバムを制作する予定だそうです。

あのドリーミーなポップソングはいまだ健在でしょうか?楽しみです。

ちなみに、アーティストとして正反対な(?)印象のクリスティンハーシュも昨年久々に新作を出していたようですね。

菊池桃子の「オーシャンサイド」は極上のシティポップアルバム

菊池桃子のオーシャンサイドはシティーポップの名盤

シティーポップとかメロウポップとかそういう言葉がシーンをにぎわすようになって3,4年ぐらい経ったでしょうか?
80年代のサウンドはもはや2010年代サウンドの重要なファクターとなりました。

90年代のロックシーンを真ん中に生きてきた人にとっては80年代サウンドはちょっとダサかったりするのですが、時代背景というか、時の流れというか、そういうものが色々なものを変化させてくれるわけで、このアイドルど真ん中な菊池桃子の「オーシャンサイド」も今改めて聴くと「カッコイイ」と思わせられるのです。

とにかく1曲目がブリブリベースの効いたファンクナンバーで、桃子さんの頼りなげなヴォーカルが(今だから?)涼しげに聴こえてしまいます。

ここからラ・ムーに繋がっていくのか~と思い返すとなかなか興味深いサウンド変遷ですよね!

プロデューサーの林哲司と言えばこのような「シティポップ」サウンドの第一人者で数多くのアーティストを手がけています。
アイドルというフィルターを通して好きなサウンドをがんがん作ってしまうという流れがあったのでしょうね。

少し時代はズレますが、例えば岩崎宏美などはバキバキのディスコサウンドでアルバムを作ったりもしていました。

このように「サウンドから」70~80sアイドルにアプローチしていくと、目的こそ違えど、それこそ当時のアイドルファン並みに結構深みにはまってしまうと思います。

戸川純ユニットの「極東慰安唱歌」