カテゴリー別アーカイブ: 70年代

聴くたびに名盤度が増していくジュディシル「ジュディシル」

71年のセルフタイトルアルバム。

軽やかに流れていくフォークサウンドに時折崇高な瞬間がどの曲にも存在します。

それは彼女の美しい声だったり、クラシック音楽や宗教音楽にも通じる絶妙なフレージングや音の流れだったりで、聴く度に優しい気持ちに触れたような気分にさせられます。

ギターの音色がすばらしいフィルマンザネラの「ダイヤモンドヘッド」

クワイエットサンの後、ロキシーミュージック在籍時に制作されたソロ1stアルバム「ダイアモンドヘッド」です。

なんかアメリカっぽいジャケットデザインでイメージ違うなあと何の期待も無く聴いてものすごい衝撃を受けた一枚です。

品があり、哀愁が全篇に漂っていて、それでいて何故かとても幸せな気分にしてくれる不思議なギターの音色がたまりません。ゲスト陣も超豪華な要注目作品です。

デヴィッドボウイも参加している、エイドリアンブリューの「ヤングライオンズ」

フランクザッパを師に持ち、デヴィッドボウイのバックバンドやトーキングヘッズ、トムトムクラブ、再結成キングクリムゾン、ナインインチネイルズなどでも活躍していた、面白ギタリストさんの「ヤングライオンズ」。

ギターで動物の声を真似したりする有り得ないギターテク、ユーモラスなポップセンスにどの作品も驚かされますが、デヴィッドボウイが参加しているという点でもこの5thがエイドリアン入門にオススメの一枚です。

シティポップの源流とも言えるピーターゴールウェイ

スワンピーなのに爽やかグルーヴィーなサウンドで日本のSSWたちに多大な影響を与えたフィフスアベニューバンド、オハイオノックスなどの中心人物のソロ作品です。

60年代と70年代のスタイリッシュな部分を切り取ったかのような洗練されたポップスが詰まっています!

シュガーベイブ周辺がお好きならぜひ聴いてみてください!

聴くと海に行きたくなるパブロクルーズの1st

AORとして分類していますが、彼らのサウンドはソウルやフュージョン、ジャズなどもブレンドして綺麗に、そして爽やかに纏め上げられています。
本作は後半のフュージョン中心にアレンジされたインスト曲が非常に評価の高い1枚。

楽器を演奏する人も聴いていて楽しいバンドかもしれません。

メロディの瑞々しさも良い!

ジェフポーカロも参加したもっともAORらしいランディエデルマンの「イフ・ラヴ・イズ・リアル」

いまやハリウッドで映画音楽の巨匠となった彼の若かりし日の作品です。

洗練されたロマンティックなメロディラインとピアノがなんとも70年代のアーバンナイト。

あのサビ直前の盛り上がってくる瞬間が何とも言えません。
ジェフポーカロが参加しています。

70年代の空気を運んできてくれるインクレディブルストリングバンド

アート集団「FOOL」による目の覚めるハデハデケバケバな極彩色ジャケットで度肝を抜く名盤2ndアルバムです。

英国トラディショナルも米国ルーツもワールドミュージックも呑み込んだ、プログレッシブ~サイケデリックフォークそして70年代のアシッドフォークの先駆的作品という意味でも重要作。

と堅苦しいことは置いといて、なんともテクニカルなのに自由奔放な雰囲気でどこかスピリチュアルな空気も漂う不思議な聴き心地の一枚なのです。

「西海岸組」と制作されたデヴィッドブルーの「ナイス・ベイビー・アンド・ジ・エンジェル」

当時のアメリカの音楽シーンの中心となりつつあった米西海岸に拠点を移して制作された73年の5thアルバムです。

デイヴメイスン、デヴィッドリンドレー、グレンフライ、ジェニファーウォーンズらが参加し、名盤とされる「ストーリーズ」とはまた違ったブルー節を味わえます。

周りの人脈にかなり恵まれているのに大ヒット出来ないところがいかにも孤高のアーティストな感じでまた素敵。

ホルガーシューカイを聴きながら「トリップ」するんです

夏休みに海外へ行かれる方も多いと思いますが、日本に戻ってからその国のカタログミュージックを聴いたら「何か違う」ってなったことはありませんか?

ムスリム圏の国に行かれた方は収録曲の「ペルシアンラヴ」を聴けばその謎が一気に解けます。
街の喧騒やどこからか聞こえてくるコーランの割れた音、熱気や匂いまでよみがえってきそうな現地感についつい胸が熱くなります。

勿論他の曲もボーっとしながら聴けるけだるい不思議サウンドでいっぱいです!

リチャードトンプソンはギターワークもしっかり聴いてほしいのです

フェアポートコンヴェンションの名ギタリストで今なおソロ作品を制作し続けている英国の天才音楽家さん。

脱退後の初ソロ作品はジャケットからして意表を付く鬼才さあふれる作品です。

英国的陰りが漂ういい感じのトラッドフォークとして聴き流すこともできますが、時折どこかに連れて行かれそうになるサウンドや旋律にドキっとさせられます。