カテゴリー別アーカイブ: 良い音CDのススメ

スティービーワンダー「インナービジョンズ」

スティービーワンダー「インナービジョンズ」

スティービーワンダー「インナービジョンズ」

レッドホットチリペッパーズのカバー「Higher Ground」やインコグニートのカバー「Don't You Worry 'Bout A Thing」なども有名なポップ/ソウル史上屈指の名盤ですが、内なるアイデンティティへ向けられた、アルバム全体を支配するトーンはどことなく暗いものも感じます。

「Visions」で聴けるディーンパークスとアコギとデイヴィットTウォーカーのエレキギターの響きは音にとても表情があり、そこから「Living For The City」に繋がっていく様は非常に緊張感があり、ゾクゾクっとなります。

楽器ひとつひとつに心が宿り、リスナーを圧倒するこのCDは是非とも楽器ひとつひとつのトーンを再現してくれるスピーカーで聴きたいものです。

デイヴィッドTウォーカー「プレスオン」

David T. Walker Press On

デイヴィッドTウォーカー「プレスオン」

カバー中心のアルバムですが、そこはデヴィッド・T.ウォーカーさすがのアレンジ。
なんでしょうか、このトーン。聴いているとどんどん涙腺が緩んで来る感じ。
でも、泣きの種類で言うと嬉し泣きかな?

メロウでエモーショナル。当然技術も大事ですが、音作りもやっぱり重要だなあと思わせてくれるアルバムです。

キャロルキングのカバーで、多くのソウル/ポピュラーアーティストにカバーされている"Brother Brother"でのギターはまさに本領発揮といった感じ。
スティービーワンダーのカバー"Superstition"では鋭いカッティングも聴けます。

イヤホン/ヘッドフォンでじっくりその妙技を堪能するも良し、スピーカーでそのトーンの存在感を楽しむも良し。出来る限りいい環境で聴きたい1枚です。

デレクトラックスバンド「ソウルセレナーデ」

SoulSerenade

Derek Trucks Band Soul Serenade

デレクトラックスバンド「ソウルセレナーデ」

3曲目を除きインストです。

デレクトラックスというとオールマンブラザーズやテデスキトラックスの印象でサザンロック、ブルースロックという印象が強いのですが、ワールド、フュージョン系のスケールの大きい楽曲にもデレクのスライドがここまでマッチするんだなあと感動します。

デレクの名義ではもう10年以上前に出たアルバムなので聴かれている人も多いはずですが、最近のデレクの活躍ぶりで逆に遡れていない人もおられると思いますので、そういう方は是非。

先述したワールド、フュージョン的な楽曲、アレンジが多い事もあって、逆にデレクのスライドするギターの響き方が印象に残るかもしれません。

フルートとまったりバトル(?)する1曲目は浮遊感もいっぱいである意味サイケです。

がっつりエージングが完了した大きめのスピーカーで部屋いっぱいにならしたいアルバムです。

エレクトリックライトオーケストラ「エレクトリックライトオーケストラ(ノーアンサー)」

electric light orchestra no answer

エレクトリックライトオーケストラ「エレクトリックライトオーケストラ(ノーアンサー)」

ザ・ムーヴのロイウッドとジェフリンの新たなる試みとしてスタートしたELOの記念すべきデビューアルバムです。

ビートルズフォロワーバンドとして有名ですが、ロックに大胆にストリングスを導入した壮大さポップさワクワク感が詰まったこの作品は、70年代ハードポップやプログレファンの方々にもオススメ。

70年代の雰囲気のある部屋で革張りのソファにどっかり座って、大きいスピーカーで聴いてみたい一枚です。

ボビハンフリー「ブラックスアンドブルース」

Bobbi Humphrey Blacks And Blues

ボビハンフリー「ブラックスアンドブルース」

ヒップホップのサンプリングネタでも有名な、レアグルーヴの名盤。

ハービーメイスンのカタくて小気味よいドラムにチャックレイニー、ロンブラウンのベースが織りなすグルーヴに乗っかる奔放な、かつメロウなフルート。
たまに主張してくるエレピなんかもたまりません。

個人的にはドラムのハイハットワークとうねうねしてるベースラインを辿ってるだけで、ニヤニヤが止まらなくなるようなアルバムです。

あまり強くしすぎない低音と、尖りすぎない高音が鳴ってくれるスピーカーなら1日中聴いてられそうです。

ヴァーモント「ヴァーモント」

vermont vermont

ヴァーモント「ヴァーモント」

CANのドラマー:ヤキリーベツアイトがゲスト参加したDJユニットの作品です。

オリエンタルな雰囲気も漂うノスタルジックさを喚起するフレーズやビートで、極々シンプルにゆったり淡々と進んでいきます。

時に艶めかしさすら感じさせるメランコリックな電子音は、ディープハウス界隈で人気の二人だからこそ生み出せるのかもしれません。

ヘッドホンで聴きながらストレッチとかオススメです。

アルスチュワート「タイムパッセージ」

Al Stewart Time Passages

アルスチュワート「タイムパッセージ」

70年代から80年代に向かっていくロックシーンを予見させるようなサウンド。

アランパーソンズが手がけたサウンドプロデュースはスチュアート・エリオット、ジェフ・ポーカロらをリズムを据えた意外に(?)ボトムのしっかりしたロックになっていると言えるでしょう。

フォークロックな匂いを所々に残しつつ、ポップかつメロウな歌メロを淡々と歌い上げるアルのヴォーカルに魅了されます。

その歌メロやストリングスアレンジの妙か、出来るだけ「大きい」をキーワードに聴きたい1枚です。

大きい、音、スピーカー、場所などなど。
ジャケットのような景色のところにサウンドシステムを持っていきたい・・・。
"Timeless Skies"のアコースティックギターのキラキラした感じはいい音響で鳴らしたいですね〜。

季節で言うと何となくですが「秋」な感じ。高い空をイメージしてしまいます。

グリズリーベア「イエローハウス」

grizzlybearyellowhouse

グリズリーベア「イエローハウス」

ブルックリンのインディフォークバンドの2ndアルバムです。

今ではすっかりゴージャスさすら感じさせる見事なアグレッシヴバンドサウンドを鳴らす彼らですが、この作品ではまだDIY精神を感じさせるサウンドとそれを補うかのような巧みなコーラスワーク、どこか内省的な雰囲気が漂っています。

彼らの持ち味のボトムの効いたヘヴィサウンドと残響音とコーラスワークによる浮遊感は、スピーカーで大音量で聴くも良し、内省的な雰囲気をヘッドホンで楽しんでも良さそうです。

エタジェイムス「アットラスト!」

Etta James At Last

エタジェイムス「アットラスト!」

ビヨンセが演じた映画「キャデラックレコード」のモデルとしても有名なエタジェイムズの名盤。

「My Dearest Darling」のコブシの聴いたシャウトはブルース、R&Bのシンガーの中でも屈指のシャウトで、多少割れ気味になるのですが、そういう細かいこだわりを超えた感動があります。

表題曲「At Last」の歌詞は比較的聴き取りやすい英語で歌われていますのでダイレクトにその感情が伝わってくるでしょう。
絶妙にアレンジされたストリングスも、切なさあふれる感情を表現するのに非常に効果的。

ソウルミュージックのまさに「ソウル」の部分を存分に味わえるこの1枚は疑似モノラルなどにして、出来ればスピーカーでちょっと音量を上げて、その「声」の素晴らしさを正面から受け止めたいですね。

キムヨーソイ「マイラストデイ」

kim hiothoy my last day

キムヨーソイ「マイラストデイ」

デザイナーなどの仕事もしながら音楽活動もするノルウェイの男性による2ndアルバムです。

無機質なビートと有機的なサウンドの化学反応でできたフォークトロニカ作品が一時期たくさんリリースされましたが、その代表的な作品のひとつです。

ダイナミックなビートで始まるのですが、進むにしたがってリズムは多彩になり、サウンドのオーガニック度が増していきます。

彼のグラフィック作品はシンプルで隙間が多く、どこかずれた妙なシーンを感じさせるものがあるのですが、彼の作る音楽もいたってシンプル。

やたら郷愁感を誘うフレーズやアコースティック楽器のサウンドの裏で、何事もないようにビートが跳ね回っています。

歌は入っていませんので、BGMとしてもオススメです。
ちょっといい音響で聴くと、北欧の森をさまよう夢とか見てしまうかもしれません。

4曲目と9曲目がとくにおすすめです。