カテゴリー別アーカイブ: インストゥルメンタル

ロイハーグローブは言わば大人気宴会部長

ジャズトランペッターとして様々なジャズジャイアンツが共演を望み、現存する「レジェンドたち」とはほぼ共演済という「新たなレジェンド枠」確定の人なんですね。

RHグローブファクターでそれまでのいなたい感じのR&Bとジャズの融合とは違う洗練された音楽センスを披露し、もはやジャズという枠だけでは語りきれなくなっています。

ディアンジェロやエリカバドゥ作品に関わったりしてジャズ界に新たなファン層を取り込んでいることなど、音のニュアンスは違いますが、現在活躍するカマシワシントンのような存在が近いところなのかもしれません。

デヴィッドリンチの映画のサントラ

25年ぶりによみがえった「ツインピークスリターンズ」でも話題ですね。
WOWOW契約した人もおられるのでは?

この人は映画やドラマのサントラセンスも抜群です。
画像はテクノコーナーに置いているアルバムなのですが、サントラコーナーへもGOです。

ちなみに、「マルホランドドライブ」のサントラには"マツコの知らない世界"でかかってる「星に語れば」が収録されています。
歌っているリンダ・スコットのアルバムもいいですよ!

エディパルミエリはニューヨークサルサのリビングレジェンド

エディパルミエリの来日にあたって

エディパルミエリが7月に来日するということで、これはもう見ておくしかないなと。
80歳になられてもまだまだ現役の御大は精力的にライブを行っています。

前々回ぐらいの来日公演もブルーノートで見ましたが、すごい気迫でバンマス・オブ・バンマスという感じで終始圧倒されました。

最近といっても2年ぐらい前ですが、「DOIN' IT IN THE PARK」邦題:プレイグラウンドバスケットボールという映画でサントラを担当していましたが、ニューヨークのバスケ事情を描いた町の風景に、エディパルミエリのピアノやグルーヴは本当にマッチしていました。

(バスケ好きの方もこの映画は必見!)

ニューヨークのサルサシーンのリビングレジェンドで生き字引のような存在ですので、また圧倒されまくりながら楽しみたいと思っています。

画像の「ルクミ、マクンバ、ヴードゥー」はレアグルーヴの人たちには有名な(?)1枚で、ヴードゥーなんて題がついてるのですが、ちょっとそんな雰囲気もかもしつつ、どこかプログレっぽい時間の歪みも感じることの出来る名盤です。

ブラスロックのおすすめ

トランペットやトロンボーンなどの金管楽器(ブラス)をアレンジに取り込み、ロックとジャズの融合が図られたジャンルです。世界では「ジャズロック」の派生ジャンルとして知られていて、ブラスロックというのは日本特有の呼び名だそうです。

シカゴの初期作品などは確かにプログレ風のアレンジに聴こえたりしますね。チェイスの「黒い炎」は日本でよくCMに使われているので耳にしたことがある人もいるはずです!

ライトハウス
72年の大阪万博にもやってきた、ストリングスも含むロック×スウィングジャズ×クラシックな他のブラスロック勢とは一味違ったサウンドのカナダの大所帯バンドです。4thアルバムの「ある晴れた朝」は大名曲です!

バッキンガムス
後にシカゴやBS&Tを手掛けるジェイムズ・ウイリアム・ガルシオのプロデュースで「マーシーマーシー マーシー」や「ドントユーケア」などのヒット曲を生んだ、ブラスロックの先駆け的バンドです。洗練されたサウンドはシカゴに引き継がれています。

エレクトリックフラッグ 何といってもあのマイクブルームフィールドの鋭いギターが聴けるというのが先で、ブラスロックというよりホーン入りロックバンドな印象ですが、グルーヴィーなリズム隊とオルガンもかっこいいので聴いて損はありません。

サンズオブチャンプリン
後にソロアーティストやシカゴでも活躍するビルチャンプリンが60年代末に組んだハモンドオルガン入りブラスロックバンド。ファンキーかつ西海岸サイケなサウンドで当時デッドやジェファーソンエアプレインと並ぶ人気バンドでした。

ブラッドスウェット&ティアーズ
元々アルクーパーの理想を実現するために結成されたランディブレッカーら4人のブラスを含む大所帯バンド。ビッグバンドスタイルのジャズやクラシック、ソウル、ブルース等をロックと融合させた68年当時は画期的なサウンドでデビュー。アルクーパーらが抜けた以降の作品も凝ったアンサンブルを聴かせてくれます!

シカゴ
「長い夜」「愛ある別れ」「素直になれなくて」などのヒット曲を多数持つ現役ブラスロックバンド。80年代以降はAOR路線になりましたが、初期の爽やかウエストコーストサウンドと重厚なブラスサウンドの意気揚々とした演奏はいま聴いても熱くなります!

チェイス
3枚の作品を残して飛行機事故で主要メンバーを失った悲劇のバンド。4人のトランペッターによるアグレッシヴでエネルギッシュなブラスサウンドと力強いボーカルはいまだにCMに使用される等、プリミティヴなところに響くパワーを持っています!

ドリームス ブラッドスウェット&ティアーズを脱退後にランディブレッカーが結成したバンド。マイケルブレッカーやビリーコブハム、ウィルリーなどその後のフュージョンシーンを支える名手揃いなのですが……。しかしこの後ブレッカー兄弟はホワイトエレファント、ブレッカーブラザーズと花開いていくのです!

セクション
キャロルキングとのシティやジョーママ等で素晴らしいソングライティングセンスを証明してきたダニーコーチマー(ダニークーチ)がジェイムステイラーのバックバンド卒業後に組んだインストクロスオーバーバンド。1stではマイケルブレッカーを招いてフュージョン前夜的サウンドを聴かせてくれます!

アイズオブマーチ
70年に発表した「ヴィークル」が大ヒットの一発屋的存在ですが、中心人物のジムピートリックは解散後にチェイスの生き残りメンバーと組んだのが(ロッキーのテーマで有名な)サバイバーという訳で、熱いアメリカンロックファンなら聴き逃し厳禁なバンドですよ!

ここで紹介していないアーティストも、もちろんレンタルできます!
画像はイメージです。上記はアーティスト紹介で、アルバム解説ではありません。

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セロニアスモンク「セロニアス・モンク・トリオ」

セロニアスモンクトリオ

セロニアスモンク「セロニアスモンクトリオ」

セロニアスモンクはソロ作品がなにかと話題になりますが、このトリオ編成のアルバムもなかなかです。

変人だとか、ユニークだとかそういうのはがちがちのジャズマナーに則って考えるからそうなるのであって、特に多種多様な音楽が出てきた今聴くと普通に心地よく、たまにフックがあって(いわゆるユニークなところ?)、なんならピアノジャズのお手本のひとつとしても良いかもしれないぐらいです。

このアルバムはアートブレイキーがドラムをたたいているのですが、ジャズメッセンジャーズのパワフルで煽りまくるドラミングとはまったく違い、モンクのピアノを際立たせる裏方に徹しています。
アートブレイキーマニアな方なら、ニヤっとするフレーズも盛り込まれているかもしれません。

なんならジャズに興味の無い人が、聴き始めに聴くのが良いかもしれません。
変人はこんな優しい音は出せません。だから、ちょっとセンチな空間になるかもしれませんが・・・。春を待ちながら聴きましょう。

2016リオオリンピック開催中なのでブラジル音楽まとめました サンバ/ボサノヴァ

ジョアンジルベルト「3月の水」

ジョアンジルベルト「3月の水」

個性的な歌声をハイハット入りのシンプルな弾き語りスタイルで披露した73年作品です。生々しく緊張感もあるのに何処か気怠い雰囲気はボサノヴァファンだけでなく、70年代フォークファンにも聴いて頂きたい逸品です。

アントニオカルロスジョビン「波」

アントニオカルロスジョビン「波」

ボサノヴァの代名詞ともいえる彼の67年の異色作です。クラウスオガーマンによるストリングスアレンジを施した、ほぼインストでイージーリスニング的な作風に賛否両論ありますが、いい雰囲気でリラックスできるのでオススメです。

イヴァンリンス「モードリーヴリ」

イヴァンリンス「モードリーヴリ」

MPBと呼ばれるブラジルポピュラー音楽の代表格の人気の高い75年作品です。何と言っても底抜けに明るい能天気さを感じさせながらも憂いも漂う抜けの良い歌声が印象的で、ずっと聴いていたい声の持ち主の一人です。

カルトーラ「愛するマンゲイラ」

カルトーラ「愛するマンゲイラ」

サンバやブラジル音楽を多数提供してきた音楽職人が66歳にして自ら歌ったデビューアルバムです。古き良き香りと異国の雰囲気がたっぷり漂う曲たちはやたらとノスタルジックで愛着が湧いてしまいます。

ミルトンナシメント「ミルトンス」

ミルトンナシメント「ミルトンス」

ブラジル音楽界きっての美声の持ち主による89年作品です。ハービーハンコックと今年亡くなったナナ・ヴァスコンセロスとのそれぞれのデュオ作品が収録されています。まるでアシッドフォークのような「ラ・バンバ」にうっとりさせられます。

ワルターワンダレイ「サマーサンバ」

ワルターワンダレイ「サマーサンバ」

オルガンサンバ/インストボサの名盤66年作品です。一度は耳にしたことのあるタイトル曲をはじめ、軽妙で明るいオルガンに心が華やぐ一枚です!

トニーニョオルタ「トニーニョオルタ」

トニーニョオルタ「トニーニョオルタ」

パットメセニーの参加でも話題を呼んだ80年作品です。作りこまれているのに風通し良く透明感あふれる瑞々しいサウンド、エモーショナルなメロディと白昼夢的な歌声に蕩けます!

 ドミンギーニョス「ドミンゴ・メニーノ・ドミンギーニョス 」

ドミンギーニョス「ドミンゴ・メニーノ・ドミンギーニョス 」

サンフォーナ(アコーディオン)を使用したブラジル北東部で盛んなフォホーと呼ばれるダンスミュージックを中心に、ブラジルの音楽などを自由に取り入れた哀愁と温かみのある76年の作品です。

ジョアンドナート「ボッサムイトモデルナ」

ジョアンドナート「ボッサムイトモデルナ」

63年作品です。複雑なリズムもお手の物なリズム隊(ミルトンバナナやアマウリィ・ロドリゲスら)も聴き所、軽快なピアノに心躍る陽気なジャズボッサを聴かせてくれます!

デイヴィッドTウォーカー「プレスオン」

David T. Walker Press On

デイヴィッドTウォーカー「プレスオン」

カバー中心のアルバムですが、そこはデヴィッド・T.ウォーカーさすがのアレンジ。
なんでしょうか、このトーン。聴いているとどんどん涙腺が緩んで来る感じ。
でも、泣きの種類で言うと嬉し泣きかな?

メロウでエモーショナル。当然技術も大事ですが、音作りもやっぱり重要だなあと思わせてくれるアルバムです。

キャロルキングのカバーで、多くのソウル/ポピュラーアーティストにカバーされている"Brother Brother"でのギターはまさに本領発揮といった感じ。
スティービーワンダーのカバー"Superstition"では鋭いカッティングも聴けます。

イヤホン/ヘッドフォンでじっくりその妙技を堪能するも良し、スピーカーでそのトーンの存在感を楽しむも良し。出来る限りいい環境で聴きたい1枚です。

デレクトラックスバンド「ソウルセレナーデ」

SoulSerenade

Derek Trucks Band Soul Serenade

デレクトラックスバンド「ソウルセレナーデ」

3曲目を除きインストです。

デレクトラックスというとオールマンブラザーズやテデスキトラックスの印象でサザンロック、ブルースロックという印象が強いのですが、ワールド、フュージョン系のスケールの大きい楽曲にもデレクのスライドがここまでマッチするんだなあと感動します。

デレクの名義ではもう10年以上前に出たアルバムなので聴かれている人も多いはずですが、最近のデレクの活躍ぶりで逆に遡れていない人もおられると思いますので、そういう方は是非。

先述したワールド、フュージョン的な楽曲、アレンジが多い事もあって、逆にデレクのスライドするギターの響き方が印象に残るかもしれません。

フルートとまったりバトル(?)する1曲目は浮遊感もいっぱいである意味サイケです。

がっつりエージングが完了した大きめのスピーカーで部屋いっぱいにならしたいアルバムです。

ヴァーモント「ヴァーモント」

vermont vermont

ヴァーモント「ヴァーモント」

CANのドラマー:ヤキリーベツアイトがゲスト参加したDJユニットの作品です。

オリエンタルな雰囲気も漂うノスタルジックさを喚起するフレーズやビートで、極々シンプルにゆったり淡々と進んでいきます。

時に艶めかしさすら感じさせるメランコリックな電子音は、ディープハウス界隈で人気の二人だからこそ生み出せるのかもしれません。

ヘッドホンで聴きながらストレッチとかオススメです。

キムヨーソイ「マイラストデイ」

kim hiothoy my last day

キムヨーソイ「マイラストデイ」

デザイナーなどの仕事もしながら音楽活動もするノルウェイの男性による2ndアルバムです。

無機質なビートと有機的なサウンドの化学反応でできたフォークトロニカ作品が一時期たくさんリリースされましたが、その代表的な作品のひとつです。

ダイナミックなビートで始まるのですが、進むにしたがってリズムは多彩になり、サウンドのオーガニック度が増していきます。

彼のグラフィック作品はシンプルで隙間が多く、どこかずれた妙なシーンを感じさせるものがあるのですが、彼の作る音楽もいたってシンプル。

やたら郷愁感を誘うフレーズやアコースティック楽器のサウンドの裏で、何事もないようにビートが跳ね回っています。

歌は入っていませんので、BGMとしてもオススメです。
ちょっといい音響で聴くと、北欧の森をさまよう夢とか見てしまうかもしれません。

4曲目と9曲目がとくにおすすめです。